【ポワレ＆シャルドネ 2023】

◆ 品種構成
ラフランス含む洋梨69％
シャルドネ31％
◆ 畑
⾼台畑・⽣居畑
◆ アルコール度数
8.1％vol.
◆ 総酸度
6.1g/L
◆ pH
3.7
◆ 樽⽐率
0%
◆ ⽣産本数
647本
◆ クロージャー
ビュディール


WineStory・・・・・・・・・・・・・・・・

洋梨を使用したポワレの弱点があるとすれば酸度の少なさにあります。補酸に頼らずワイン
としてバランスを見つけるトライアルです。一つは酢酸による酸度上昇、さらにブドウによ
る酸度上昇です。一つ目の課題は繊細な微生物の管理が必要な為、一つのロットで醸造する
場合は再現性が問われます。最終的にシャルドネのＳＰ用の原酒をブレンドする事で普段と
は違った表情を見せました。
フリンティな香り、蜂蜜レモンの甘いニュアンスへ微細ながら強度のある泡が溶け込んでい
ます。洋ナシ由来の残糖がある事で酢酸の酸味が円やかに感じさせます。
TechnicalSupplements・・・・・・・・・・
例年より雨量が少ない条件で収穫された洋梨、果汁のｐｈは見たこともないような高さでし
た。どんなに亜硫酸を入れようとも無益な事は明白で、ならばと亜硫酸無添加による仕込み
を行いました。
発酵には強力なシャンパン酵母を使用し発酵不良に対する予防はしていましたが、例年より
も多めの残糖でした。その後、ステンレスタンクで低温管理中に酢酸が生成され始めました。
期せずしてｐｈが下がり始め、酸度も上昇していきました。
最終的にロットを分けて、洋ナシ100％使用したポワレと、シャルドネの原酒を31％ブレン
ドしたポワレを別々に瓶内二次発酵する事にしました。ブドウの原酒がブレンドされる事で
通常のポワレには無いブドウ果汁のニュアンスが強く感じられました。